日本大学生産工学部 環境安全工学科

卒業生インタビュー

卒業生インタビュー

面接官に「そんなことまで勉強したの?」と驚かれる
環境安全工学科で幅広く学べたことが強みに

矢崎総業株式会社 宗塚 将斗さん Masato Munezuka(2014年卒)

私が入社したのは自動車部品メーカーの矢崎総業株式会社です。自動車を動かすのに必要な電力や信号を送るワイヤーハーネスという自動車用電線で世界一のシェアを誇ります。環境安全工学科を2013年度に卒業し、入社1年目です。在学中は「環境エネルギーコース」を専攻しました。専門分野はエネルギー系。研究のテーマはエンジンの熱効率を高めることでした。

熱効率のデータを得るには、既存の実験装置に新たな機能を付け加える必要がありました。たとえば私の場合、圧力をかけて液体を噴霧燃焼させる装置の、燃焼温度を変えられるように改良しました。改良によって本当に正しいデータが得られるのか。これを実証するために根拠を示していく作業が大変でした。それと、金属加工や部品の発注なども自分でやらなければいけなかったので、これもよい経験になりました。所属していた今村研究室は、のびのびと研究に取り組める雰囲気で、困った時にも相談しやすかったです。的確なアドバスをいただいたことにも感謝しています。

大学に入学する前から環境に興味があったので、就職活動でもその方面で会社を探しました。複数の会社を受けましたが、選考が進むにつれて、環境意識の高い矢崎総業に行きたいという気持ちが強くなりました。OB訪問もさせていただき、人を大切にする会社の雰囲気も魅力的に感じましたね。就活で苦労したのは面接。はじめのうちは準備したことが本番では上手く話せず、もどかしい気持ちでした。そんな時、研究室の友達と励まし合ったことも、忘れられない思い出のひとつです。

矢崎総業の面接ではこんなことがありました。専門のエネルギー系や機械系以外に、学科の授業で土木系も化学系も学び、たとえば測量の実習もしたことを話すと、「そんなことまで勉強したの?」という感じで驚かれたんです。会社が学部卒者に専門性よりも幅広さを求めていたので、環境安全工学科で幅広く学べたことが強みになったと思います。また、企業にとっても、とくに製造業では環境対策が不可欠です。環境安全工学科で学んだ基礎が、この先、役立つ時が来るでしょう。

入社後1年間は研修期間で、ものづくりの最前線である工場での勤務を経験します。私はハイブリッド車や電気自動車用の高圧ワイヤーハーネスを生産する大東工場で研修しています。研修後は高電圧電気接続部品を開発する部署へ配属される予定です。工場での研修によって、資材を運びやすいように重量を軽くしたり、誰もが作りやすいようにしたりするにはどうしたらよいか――現場視点のこんなアイデアが生まれます。この経験は、配属後の開発や設計業務に必ず生かせるはずです。将来は燃料電池車の部品の開発に携わりたい。そして、矢崎総業のこの部品なら、こんな自動車も作れるといった提案型の製品開発を手がけることが私の夢です。

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