日本大学生産工学部 環境安全工学科

卒業生インタビュー

卒業生インタビュー

卒業生の声 太平化成株式会社 寺井 智久さん
卒業生の声 太平化成株式会社 寺井 智久さん 卒業生の声 太平化成株式会社 寺井 智久さん

環境安全工学科で見つけた
「夢中になれるモノ」先生方との出会いに感謝したい

太平化成株式会社 寺井 智久さん Tomohisa Terai(2015年修士修了)

私は環境安全工学科を卒業後、大学院に進学し、2015年に使用済み溶剤のリサイクルを手がける太平化成株式会社に入社しました。 在学中の専攻は「環境エネルギーコース」で、専門分野はエネルギー系。古川研究室に所属し、 卒業研究では、廃食油から再生油を作るときに使う脂肪酸の吸着剤をテーマにしました。

廃食油をきれいにするには、油の中の脂肪酸を取り除かなくてはなりません。私は脂肪酸の吸着剤として木炭を選び、 どの木炭が一番脂肪酸を吸着するか調べました。実験では、仮説どおりに結果が出ることはほぼなかったですね。 木炭から黒い色素が出て、逆に油が汚れてしまったり、脂肪酸も吸着するけど、油もたくさん吸収してしまうものだったり。 試行錯誤を繰り返し、最終的に竹の木炭がベストだという結果にたどりつきました。

卒業研究では、自分で考えて実験に取り組み、うまくいかなかったときは先生方とディスカッションして原因を見つけます。するとまた新たに試したい実験や、 方向性が定まってくる。思い通りに行かないところや、やればやるだけ結果が返ってくるのが楽しくて。 先生方にも本当に親身になっていただきました。遅すぎるかもしれませんが、卒業研究を通してやっと夢中になれるモノが見つかったんです。 「ここで終わってどうする? もっと研究したい!」と大学院への進学を決めました。

就職を意識したのも、大学院卒業間近の12月と遅めでしたね。太平化成株式会社の工場長が、古川先生と大学時代の同期で、 大学に講義をしに来てくださったり、工場見学をさせてもらったりと、在学中から親しくさせていただいていました。工場長の厳しくも温かい人柄にひかれたのと、 太平化成株式会社の、環境を意識した廃棄物のリサイクルという取り組みが、自分の研究と方向性が同じだったことから、「働くならここしかない!」と、 自分から連絡して入社させていただきました。現在は、廃溶剤を蒸留するときに出るゴミ(残渣)を環境に影響が出ないように焼却炉で処理し、 そのときに発生する熱エネルギーを蒸留設備に供給する業務をしています。 現場は安全第一。危険予知やリスク低減などの授業がとても役立っています。今後は生産や蒸留も体験して、現場全体を見通せる存在になっていきたいと考えています。

環境安全工学科に入学当初は、とくに強い目的意識もなかった私ですが、 古川研究室との出会いによって、夢中になれる道が見つかり、その分野の仕事に就くこともできました。 電機、化学、物理、工学、土木など多分野を学べるのが環境安全工学科のいいところ。「やりたいことが見つからない」、 そんな過去の私のような学生さんもぜひ入学して、夢中になれるモノ、自分の進む道を見つけ出してほしいです。

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