日本大学生産工学部 環境安全工学科

資格取得者インタビュー

資格取得者インタビュー

自分が楽しく興味のある分野の資格を受検

大学院生産工学研究科 機械工学専攻1年(環境安全工学科卒業)
加藤千晶さん Kato Chiaki

取得した資格:エネルギー管理士(2015年9月取得)

あまり聞きなれない資格かもしれませんが、「エネルギー管理士」は枯渇しつつあるとされる化石燃料などを効率的・合理的に使うことを推進するために設けられた資格です。エネルギーを規定量以上使用している場所では必ず有資格者を置かなければいけないと法律で定められているため、製造業、電気やガスなどのインフラ関係をはじめ幅広い業種の企業で必要とされているので、就職してから取得するようにと言われる人も少なくないようです。

裏を返すと、一般的には受検者は会社勤めの人が多く、試験会場ではおそらく学生は私一人だけだったのではないでしょうか。ただ、私も大学院への進学を決めた後に受検を考えたので、就職を意識して受検をしたわけではなく、大学時代に受けた「熱力学」の講義での演習問題がエネルギー管理士試験の過去問に相当する問題で、当時の先生からもエネルギー管理士を受験してみるよう勧められたからです。私自身、物理や熱力学という分野が楽しく、好きな分野だったので、自分の力試しになればと考えたのも大きな動機になりました。

ただ、学生のころに取得することが意味のない資格というわけでもありません。私は将来的には電力会社への就職を希望していますが、こうした業種では不可欠ですし、この資格を持っていることで自分がどんな分野のことを学んでいるのかが分かる、いわば名刺代わりになります。私は生産実習(インターンシップ)で電力会社に行ったのですが、その際にも社員の方たちとの話題になりました。

エネルギー管理士の試験課目は大きく「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」「熱力学・流体力学・伝熱工学」「燃料」「ボイラーなどの設備」の4つに分かれていますが、4つ目のボイラー以外の理論的な課目はすべて学科の講義に直結していて、試験勉強時に授業のノートを見返すこともありました。「熱力学」はもちろん、「流体力学」「伝熱工学」「エネルギー化学」など、コースに進めば資格取得に必要な部分は網羅できます。ボイラーに関しては、管理やセンサー、流量計など実務に関する問題が多く、実務経験のない学生には暗記が求められるため、苦労するかもしれません。

試験日は8月だったのですが、2月から勉強を始めました。自分が苦手な法律などの分野を勉強してから、他の分野も押さえていこうと考えていたのですが、卒業研究の合間を縫って勉強するような状態だったため、後半は時間に追われる毎日でした。受検を考えている方は、余裕を持って勉強できるよう、スケジュールをきちんと考えることをおすすめします。

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