2050年を見つめて

2050年は高校生の皆さんが実現していく世界です

カーボンニュートラル(CN)やカーボンリサイクル(CR)は、近年の異常気象や地球温暖化など諸問題を解決するための考え方で、前者はCO2を出入合計で0を実現しよう、後者は排出されたCO2を炭素源として積極的に利用しようという人類の生存を左右する最重要なテーマです。2050年の住みやすい地球の実現を目指して、現在世界中で研究が行われています。

環境安全工学科もSDGsの工学を学ぶ学科ですが、それも大切にしながら、次のCN&CRに向かってすでに歩み始めています。

2050年を見据えた、「CO2」対策である、カーボンニュートラルとカーボンリサイクルの取り組みを表した様子
カーボンニュートラル&カーボンリサイクルのイメージ図

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MOF(モフ)

迷路のような規則正しいミクロ空間が未来を変えるかも?

MOF(s) (Metal Organic Frame(s)) 金属有機構造体は金属イオンを頂点に辺を有機化合物からなる格子状の構造体でナノスケールの細孔を有する多孔質材料であり、金属や有機化合物の種類を変えることで多種多様な特性を持たせることができます。現在MOFは排気ガスや空気中に含まれるCO2を選択的に吸収できる材料として期待されている他、次世代エネルギーである水素の吸収剤(エネルギーキャリア)とする研究も盛んに行われています。

「代表的なMOFの合成と能力」を表した図
代表的なMOFの合成と能力Merck HP「金属有機構造体(MOF)」より図引用)

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ターコイズ水素

低コストな水素製造法

燃やしてもCO2を出さない水素エネルギーが注目されています。水素は現在主に天然ガスから製造していますがその過程でCO2も出すため、それら水素は地球環境に悪いという意味でグレー水素と呼ばれています。一番良いのは再生可能エネルギーで水を電気分解して製造するグリーン水素ですが、まだコストが高いことが課題です。天然ガスを炭素と水素に分解するターコイズ水素という方法は、炭素の分離貯蔵が容易で水素製造コストが安くなる可能性があるため注目されています。

「ターコイズ水素生成の概念」を表した図
ターコイズ水素生成の概念図

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バイオ燃料

化石燃料に代わるバイオ燃料

バイオ燃料とは、植物などの生物資源を原料として製造される地球にやさしい燃料です。未利用資源から作製することができ(資源循環型社会の構築)、カーボンニュートラルである(地球温暖化対策)ことから着目されています。バイオエタノール、バイオディーゼル、バイオガスのほか、近年では、微細藻類を原料としたバイオジェット燃料の開発がなされており、化石燃料の代替となるためにはより効率的に安価に製造することが求められています。

「微細藻類の培養」の様子を表した写真
微細藻類の培養写真

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e-fuel(イーフューエル)

大気中の二酸化炭素を増やさない燃料 e-fuel

燃焼時に排出される二酸化炭素(CO2)は地球温暖化の要因です。では、CO2を集めて使うのはどうでしょうか? CO2から作った燃料を使えば、大気中へ排出されるCO2を増やさなくて済みます。CO2を再生可能エネルギー由来の電気(Electro-)を用いて作った水素と反応させるとき、この燃料をe-fuelといい、大気中に二CO2を増やさないことから、カーボンニュートラル(CN)燃料として期待されています。

「CO2の再利用」の様子を表したイメージ図
CO2の再利用のイメージ資源エネルギー庁HPより図引用)

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エネルギーキャリア

安全な輸送技術:エネルギーキャリア

地球温暖化の原因物質のひとつであるCO2を排出しないクリーンなエネルギー源として水素エネルギーがあります。水素は非常に燃えやすい性質のため、安全に水素を運ぶエネルギーキャリアの方法が考えられています。エネルギーキャリアは、水素を液体にしたり(液化水素)、水素化合物(アンモニアNH3、有機ハイドライド)にして効率よく、安全に貯蔵・運搬する方法です。

「エネルギーキャリアの流れ」の様子を表したイメージ図
エネルギーキャリアの流れ

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エネルギーと景観

再エネ・新エネ導入に伴う環境変化を景観で見つけ出そう

“景観とは、人間をとりまく環境の眺めにほかならない”…これは中村良夫東京工業大学名誉教授の言葉です。身近な環境の変化は、景観に必ず現れるといっても過言ではありません。いま、我々が直面するエネルギー問題の切り札ともいえる、再生可能エネルギーや新エネルギー。これらを我々の暮らしに届けるには、それを支えるプラントやインフラの整備が不可欠であり、景観は、それに伴う環境への影響を見つけ出す手がかりといえます。

左がメガソーラーがある景観の写真、右が風車がある景観の写真
メガソーラーがある景観(左)・風車がある景観(右)

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室内CO2濃度

室内空間をWellness(より良い環境)にする

二酸化炭素は地球温暖化の原因の一つとして大気中の問題だけのように思う人が多いかもしれません。実は、室内においても二酸化炭素量が多くなると(1000ppm以上)、頭痛、めまいや吐き気などの症状がでる二酸化炭素中毒になる危険性があります。

窓やドアの開閉による換気や空気清浄機を用いた対策がされていますが、もっと効率が良い技術やシステムの開発が求められています。

「室内二酸化炭素濃度と健康状態の関係」を表した図
室内二酸化炭素濃度と健康状態の関係
三菱重工サーマルシステムズHPより図引用)

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メタネーション

二酸化炭素(CO2)をリサイクル

メタネーションとは、水素(H2)と二酸化炭素(CO2)から主にガス燃料となるメタンを生成することです。メタンは天然ガスなどの90%程度を占める成分であり、私たちの生活には欠かすことができません。排出されるCO2をすべてメタネーションすることができれば、まさにCO2をリサイクルすることができます。環境安全工学科では、メタネーションを効率的に行うための補助材料を合成しています。

「メタネーション」を表した図
メタネーションのイメージ図DaigasグループHPより図引用)

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