日本大学生産工学部 環境安全工学科

学生の声

学生の声

環境安全工学科を志望したのはなぜですか?

加藤さん(3年):小学生の頃から計算することが大好きで、私は理系に進むだろうと思っていました。環境系の学科を意識したのは高校生の頃。東日本大震災がきっかけで、環境問題に興味を持ちました。志望校を調べるうちに、環境安全工学科では、幅広く環境について学べることが分かり、受験を決めました。

長谷川くん(4年):僕も環境問題に関心があったから入学を決めました。高校生の頃、名古屋で生物多様性条約の締約国会議(COP10)が行われていることをニュースで知り、興味を持ったことがきっかけ。環境を学べる学科を探すうちに、この学科を知りました。僕の場合は推薦入試です。入学後、環境問題といえども土木関連での環境問題だったり、エネルギー関連の環境問題だったりと、幅広さに驚くと共に、具体性が深まってきました。

モントヤさん(3年):高校生の頃は工学部に憧れていました。でも、工学部へ行くには必修となる物理が、得意でないことが分かってしまったんです(笑)。ただ、どうしても工学を勉強したかった。そんな時、環境安全工学科では、勉強内容が物理だけに限らず、化学もあり、土木系の授業もありと、幅広く学べることも分かり、「在学中にやりたいことを決められる」と考えたことも入学の決め手となりました。

環境安全工学科は、安全系、環境系、エネルギー系の3つの科目群に分かれています。
3年次に各分野からゼミを選び、4年次には専門の教授について学ぶ研究室が決まります。
みなさんは現在、どんなことを学んでいますか?

安全系

榊原くん(4年):僕は化学が好きだったので、化学を活かせる「安全系」を選びました。所属する古川研究室では3年の後期に、水質の浄化をテーマにすることを、メンバーと一緒に考えました。水質は、環境問題の中でも大事なテーマのひとつ。4年になった現在の研究テーマは、どうしたら環境に優しい物質を作れるか。このアイデアは高校生の頃から考えていて、在学中にぜひ、やってみたいと思っていました。具体的には、液晶画面の材料となる物質を、いかに環境に優しく作れるかを追究しています。

モントヤさん(3年):ゼミでは環境計量士の資格取得に向けた勉強をしています。資格の取得を目指して、一生懸命取り組んでいるところです。

エネルギー系

奥田くん(4年):エネルギーは産業の基盤で、生活には欠かせないものです。そういう視点から考えたら、新しいエネルギーを作ることや、既存のエネルギーの効率化に興味が湧いてきました。これが「エネルギー系」を選んだ理由です。所属する今村研究室では、エンジンの特性をシミュレーション計算しています。自動車における環境問題の解決は今、最も求められていることのひとつ。とてもやりがいを感じています。

加藤さん(3年):入学前からエネルギー関連をやりたいと思っていました。だから、2年次の「環境安全コース」か「環境エネルギーコース」かの選択では、迷わず「環境エネルギーコース」を選びました。この時は太陽光や風力などの新しいエネルギーに関心がありましたが、今は考えが変わっています(笑)。クリーンエネルギーの授業で、熱力学を学びましたが、熱効率などを求めるには計算が必要。計算好きの私にはぴったりです。来年、研究室に入ったら、計算のスキルを生かして、発電所の効率を上げるといった既存エネルギーを有効活用する研究をしたいと考えています。

環境系

世森さん(3年):ゼミを通じて、それぞれの先生から専門知識を学んでいるところです。同じ環境系の分野でも、先生によって内容が異なる点は面白いと感じています。たとえば、ある先生からは都市景観、都市計画を学びますが、別の先生からはセメントを、それも作ることから教わりました。全然違う観点から学ぶことで、視野が広がったと感じています。

長谷川くん(4年):「環境系」の五十畑研究室を選んだのは、3年次の生産実習がきっかけでした。僕が生産実習を行ったのは、水問題を扱う世界的なシンクタンクの日本法人。ここでの経験から世界の水問題や日本のインフラ維持管理の問題を知り、とくに後者のインフラ維持管理の問題に興味を持ちました。これを研究テーマとして、インフラの維持管理に関して、市民が参加する仕組みができないか考えています。作ったインフラの維持管理は今後の課題のひとつに挙げられています。

生産実習とは何ですか? 4年生のみなさんは、どのような体験をしましたか?

長谷川くん(4年):生産実習は、生産工学部で必修となっているインターンシップ(職業体験)のことです。僕の場合、基礎資料作りや課題の検討といった業務に携わりました。業務以外でも、ここで出会ったさまざまな分野の人たちから、日本の水道の可能性――高品質であること、省エネであることなど――を知り、こうした日本の技術を世界に向けて進出させられないかといった話を聞けたことが、とても刺激になりました。

奥田くん(4年):生産実習は風力発電を管理している会社でした。どのような土地で、どのくらいの規模の風力発電を建設すれば、どれだけの収入を得られるかという計算方法が確立されているので、僕の場合はずっとパソコンとにらめっこで計算ばかり(笑)。生産実習では、コミュニケーションのとり方、目上の方との接し方、メールの送り方といったビジネスマナーが身についたことは良かったと思います。就職活動にも役立ちました。

榊原くん(4年):僕が行ったのは、環境分析と空調管理の会社で、環境分析の業務を体験させていただきました。具体的には、川の水質調査で、川底の土を持ち帰り、機械で分析して有害物質が含まれていないかを装置で分析するんです。運ばれてきた土はそのまま使えず、前処理が必要で、僕はこの処理をしていました。大学の実験で使ったことがある装置も含まれていたので、学校での知識が役立ちました。

学校生活はどうですか?

世森さん(3年):理系の場合、勉強で忙しい面もありますが、生産工学部にも、さまざまな文科系サークル、体育会系サークルがあります。私は「理工系ヨット部」に所属していて、週末には神奈川・三崎口にある合宿所に泊まりがけで行きます。14人程度と少人数ですが、楽しいですよ。部活やサークル活動はオススメ。大学生の時にしかできない経験ですし、会話のきっかけにもなりやすい。

加藤さん(3年):私は最近、販売員のアルバイトを始めました。ところが! 3年生は1、2年生に比べてホントに忙しいんです。自分で選んだこととはいえ、勉強と両立できるか不安もあります(笑)。でも将来、就職することを考えると、アルバイトを通じて社会のマナーや言葉遣いが身に着けられるので、大変ですがこれからも続けたいと思います。

榊原くん(4年):僕の場合は、教職課程もとっているので、学業が中心でした。また、4年次に研究室に配属されると、研究室や研究テーマにもよりますが、宿泊許可を取って学校に泊まることもあります。学科の授業と教職の授業の両立はハードでしたが、充実していました。

卒業後の進路はどのように考えていますか?

榊原くん(4年):教師を目指しているので、採用試験も受ける予定です。とはいえ、研究している内容をもう少し深めたいという気持ちもあります。大学院という道もあるのかな、と。迷う気持ちもありますが、悔いのないようにしたいです。

奥田くん(4年):僕は自動車部品メーカーに就職する予定です。もともと大学院進学を希望していましたが、2年後の就職活動に備えるつもりでチャレンジしてみたところ、数社から内定をいただきました。専門性を高めて2年後に就職した方がよいのではと悩みましたが、「どこに行っても自分のやりがいを見出せるだろう」と一転して就職を決めました。

モントヤさん(3年):私は大学院進学を第一に考えています。環境安全工学科は教わる内容が幅広いので、もっと専門性を高めたいという気持ちが強い。その一方で、教師の道も考えて教職課程もとっているし、企業への就職にも興味があります。就職活動をするとしたら、化学系の会社が候補。語学を生かせる仕事に就きたいと考えています。

受験生にアドバイスするとしたら。

加藤さん(3年):今、語学の話が出たので付け加えると、環境安全工学科は、英語学習に力を入れています。私は2年後期から「インターナショナルコミュニケーション」という授業で、ネイティブの先生に英語を教わっています。授業内容は実践的。つい最近、駅で外国の方から電車料金のことを聞かれましたが、焦らず答えられたのは授業の成果かもしれません。これは環境安全工学科の魅力のひとつだと思います。

モントヤさん(3年):勉強したいことが決まっていない人や好奇心旺盛な人には、幅広く学ぶことができる環境安全工学科をオススメしたいです。意外に思うかもしれませんが、高校時代、文系だったという人もいます。1年次に理系の基礎的な科目があり、さらに苦手な人向けの補講のような授業もあるので、環境に興味のある人は、ぜひ飛び込んでみては。

奥田くん(4年):1年次は基礎や復習が中心ですが、2年次からは安全、環境、エネルギーとさまざまな分野に広がっていきます。学べば学ぶほど、どんどん広がりが出てきて、とても面白いと僕は感じました。自分がどれだけ頑張れるかが大事。将来を決めるにしても最後は自分で決断しなければいけません。後悔しないように、時にはいろんな人の意見を聞きながら、しっかり考えてほしい。受験勉強は大変ですが、みなさん頑張ってください!

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