日本大学生産工学部 環境安全工学科

卒業生インタビュー

卒業生インタビュー

教師の道も考えていたが、
環境視点が活かせる「ものづくり」の道を選んだ

三建設備工業株式会社 三戸 理帆さん Riho Mito(2013年卒)

日本大学藤沢高等学校から内部進学で入学した私は、環境安全工学科の1期生です。2012年度に卒業後、空調設備の設計や施工を手がける三建設備工業株式会社に入社しました。今年で社会人2年目。在学中は「環境安全コース」を専攻し、専門分野は環境系。所属は五十畑研究室でした。

環境系を選んだのは、幅広い授業を受ける中で、土木や都市開発の分野に惹かれたからです。環境視点で暮らしを考えることが楽しいと感じていました。4年生の時の研究テーマは駅のバリアフリー。公共の施設で、高齢者や障害を持った人が不便だと思うことに対して、自分なりの解決方法を考えてみたかったんです。卒業論文では、首都圏の駅で、電車の本数や乗降客数、高齢者の利用時間、階段はどのくらい負担に感じているかを実地で調べ、改善策をまとめました。数値化してグラフを作って検討する一方、自分が障害を持つわけではなく、高齢者と同じ体力でもありませんから、研究には想像力が必要でした。

就職を意識し始めたのは3年生の夏ごろ。生産工学部では必修となっている生産実習(インターンシップ)に行く前の講義がきっかけでした。学科の先生に加えて学部の卒業生を招き、生産実習の心構えなどを聞かせていただき、「働くってどういうことなんだろう?」と改めて考えるようになりました。私は教職課程もとっていたので、教師の道も考えていました。母校の教壇に立ち、高校生に生物を教えた教育実習にも手ごたえを感じました。生徒たちから感謝されたこともうれしかったです。でも、やっぱり私は「自分で何かを作ってみたい。そこで自分を高めたい」という気持ちが強く、就職を決めました。

入社後、研修を経て私が配属されたのは、東京支店技術部の見積グループ。受注前の物件に対する見積もりが主な業務です。具体的には、設計部から回ってきた図面を見て、設備と施工にどのくらい費用がかかるかを見積もります。難しいのは、図面に描かれた情報から現場をイメージすること。写真はありますが、実際にはどのように取り付けるかわからず、想像力を働かせることが大切だと感じています。先輩のアドバイスにも助けられています。それと、期日までには仕上げなくてはならないので、とくに大きな物件の場合、計画的に取り組むことが必要です。その点、大学時代に五十畑研究室では、研究を計画的に進めるように指導されていたことが生かされていると思います。

今後は、見積もりの業務だけでなく、現場の最前線である工事部への異動もあるかもしれません。さまざまなことを自分の目で見て、体感しながら身につけたいと思っています。将来は、やはり設計を担当したい。特に、学校や病院などの空調設備を設計するのが希望です。より完成度の高いものを作るためにも、現場での学びを大切にしたいと思っています。

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