日本大学生産工学部 環境安全工学科

教員と研究テーマ紹介

教員からのメッセージ

いろいろなことに興味があり、
ものづくりが好きな人、大歓迎!
幅広く工学の基礎が学べる実用的授業

教授 保坂 成司 Seiji Hosaka

私の専門はダムや橋、トンネルや道路といったインフラを扱う土木関連で、特に上下水道が研究のテーマです。土木に興味を持ち始めたのは高校生の頃。当時、青函トンネル、瀬戸大橋が相次いで開通し、大規模な「ものづくり」に惹かれました。大学、大学院では土木工学を専攻、卒業後は民間のゼネコン(総合建設業)で働いた経験もあります。

在職中、国道52号線の一部区間の工事に携わりました。道路工事は造らなければならない構造物が多く、想像以上に工事は複雑かつ大変です。道路工事に携わったことのある協力業者の方が「開通式は娘を嫁に行かせる気分になる」と話していました。その感覚を私は最初、理解できませんでしたが、道路が完成し、とうとう開通式の日、供用を開始した道路を車が通るのを見たら、ようやくわかりました。せっかく手塩にかけて作ったのに、と(笑)。その後、出張で飛行機の上から、この道路が見えた時も感動しました。ものをつくることの素晴らしさを改めて感じた瞬間です。

また建設工事を行うに当たっては土木のみならず、電気や機械、建築、強いては化学の知識も必要になることがあります。
だから、「いろいろなことに興味があり、ものづくりが好きだ」という人には、生産工学部、環境安全工学科はぴったりでしょう。ものを完成させるには、さまざまな工程が必要です。時にはトラブルもありますが、完成させる喜びは何ものにも代えがたい。たとえば、プラモデルを作るにしても1回目はうまくいかなくても、2回、3回と続けるうちに、上手にできるようになった――そんな経験はありませんか。

大規模な「ものづくり」は喜びも大きい一方で、現場では、予算や工期の制約があり、要求される品質があります。これらは原価管理、工程管理、品質管理の3大管理と呼ばれていますが、現在ではこれに安全管理と環境管理が加わり、特に安全管理と環境管理が重要となっています。そういう意味で、環境安全工学科で学ぶことは実用的ではないでしょうか。

私のゼミは建設関係がテーマです。将来、建設関係に就職したいというゼミ生が多く、その基礎を教えています。とくに、実際に見る、体験することを大切にしています。たとえば、半期の授業の中で、工事中の現場に連れて行くことがあります。事前にどのような現場か下調べさせ、どのような工事の方法が考えられるかなど意見を出し合い、各々がプレゼンしてから現場に行く。問題意識を持って現場に行くことで、理解はさらに深まります。

環境安全工学科のカリキュラムは、機械工学、土木工学、化学などの工学の基礎が学べることが特長です。つまり、授業の取り方によっては3学科の基礎を押さえることができます。これは社会に出た時の強みになるでしょう。幅広い知識は現場での柔軟な対応にきっと役立つはずです。

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